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生物年齢検査

TL Genomicsの生物年齢検査は、女性ではX染色体を、男性ではY染色体を対象にしますので、女性向けと男性向けで検査サービスの内容が異なります。

生物年齢検査とは

私たちが普段使う年齢という単語は、「暦年齢」のことを指し、誕生からの経過年を意味します。しかしながら、体の健康や老化具合は人それぞれ異なり、必ずしもカレンダーどおりの時間がヘルスケアの目安になるわけではありません。そこで、近年ではバイオマーカーから求められる「生物年齢」という考え方が注目を集めています。
生物年齢を測るバイオマーカーはいくつか知られていますが、染色体の欠損もその一つです。TL Genomicsでは、独自技術SinChro™によって、後天的な性染色体の喪失というこれまで測定が非常に難しかったバイオマーカーを簡便かつ高感度に測定することを実現しました。従来の手法では、血液中でわずか数パーセント以下の細胞集団で失われている性染色体を計測するには、膨大な手間がかかるか、数十万円以上の費用がかかりました。低コストで簡便なSinChro™法は画期的な技術であり、世界中から注目を集めています。

生物年齢検査

測定するもの

測定するのは「性染色体」

加齢とともに性染色体が体内からなくなることが分かりました。

遺伝子の損失は後天的なもので、遺伝子で決まっているものではありません。

測定するもの

X染色体を調べた最新の研究:X染色体の計測から何が分かるのか

私たちの体内を巡る血液の細胞を詳しく調べてみると、何パーセントかの細胞においてX染色体という女性に2本存在する染色体のうちの1本を喪失しており、TL Genomicsと国立循環器病センターが共同で実施した臨床研究の結果、X染色体の喪失が暦年齢に従って増加し、生物年齢として機能することが分かってきました※1
最新の研究※2では、疾患などの臨床情報と紐づいた90万人以上の被験者のゲノムデータが解析され、X染色体の喪失が血液癌や婦人関連の病気といった120以上の疾患と強い関連性があり、X染色体の喪失が多い人では様々な疾患になりやすい健康状態であるといえることが分かってきました。これは、X染色体の喪失が体内の老化状態を反映しているものと解釈することができます。

※1: Tsuchiya J, et al. “Sex Chromosome Mosaicism in Leukocytes is Ubiquitous in Healthy Individuals.” Now under submission.
※2: Liu A, et al. “Population analyses of mosaic X chromosome loss identify genetic drivers and widespread signatures of cellular selection.” medRxiv [Preprint]. 2023 Jan 31

生物年齢検査(女性 LOX)

Y染色体を調べた最新の研究:Y染色体の計測から何が分かるのか

私たちの体内を巡る血液の細胞を詳しく調べてみたところ、ほとんどすべての男性がY染色体という男性に特有の染色体を喪失していることが、TL Genomicsと国立循環器病センターが共同で実施した臨床研究の結果から明らかになりました※1。また、当該臨床研究から、Y染色体の喪失が暦年齢に従って増加し、生物年齢として機能することが分かってきました。
2022年のScienceの論文では※3、Y染色体の後天的な喪失が体内の修復機能や抗炎症機能を低下させ、心疾患等をより悪化させやすくなることが明らかになっています。また、2023年のNatureの論文では※3、Y染色体を喪失した細胞が癌化すると、抗腫瘍効果をもつT細胞の機能を変化させて体内の免疫機構から巧みに逃れ、癌が悪化しやすいことが明らかになってきています。

※1: Tsuchiya J, et al. “Sex Chromosome Mosaicism in Leukocytes is Ubiquitous in Healthy Individuals.” Now under submission.
※2: Sano S, et al. “Hematopoietic loss of Y chromosome leads to cardiac fibrosis and heart failure mortality.” Science. 2022 Jul 15;377(6603):292-297.
※3: Abdel-Hafiz HA et al. “Y chromosome loss in cancer drives growth by evasion of adaptive immunity.” Nature. 2023 Jun 21. doi: 10.1038/s41586-023-06234-x. Epub ahead of print. PMID: 37344596.

生物年齢検査(男性 LOY)

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生物年齢検査の流れ

血液1滴でわかります

・暦年齢ではなく、あなたの今の体の年齢が分かります

・あなたのエイジングケアが、自分の体に適しているのか判断できます

検査の流れ

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インタビュー <生物年齢を測る意義>

生物年齢検査を取り入れ、生活改善の提案を行うDoctor's Fitness診療所の宮脇院長にお話を伺いました。

質問者 ― こんにちは、今日はよろしくお願いします。
宮脇医師 ― よろしくお願いします。
質問者 ― まずは、宮脇先生のクリニックについて伺ってもよろしいでしょうか?
宮脇医師 ― はい、私は循環器内科の出身で、患者が自身の健康と向き合えるような診療を提供したいと思い、2021年に新大阪駅近くにクリニックをオープンしました。運動をヘルスケアの基盤としながら、管理栄養士による栄養指導や良質な睡眠に関するアドバイスを行い、一人ひとりに合った健康を指導しています。
質問者 ― ありがとうございます、未病や健康長寿をご指導いただけるわけですね。宮脇先生の普段の取り組みからみて、生物年齢検査はどのようにお考えでしょうか?
宮脇医師 ― この検査は非常に興味があります。このように、老化具合を数値にできるという検査は今までなかったので、画期的な検査だと思います。まずは、ご自身の老化具合を把握すること、自分の生物年齢を知ることそのものが重要で、大きな意味があると考えます。といいますのも、健康で長生きするための万人に共通する「これ」という生き方はありません。
質問者 ― なるほど。

宮脇先生

宮脇医師 ― 結局のところ、その人に合った生活スタイルをみつけていくことが重要なのです。例えば、過度のストレス。過度のストレスが健康に悪いというのは皆知っていますが、人によって許容量が異なるということを意識するべきです。今の生活が、自分にコントロールできる範囲のストレスなのか。
質問者 ― 確かに人それぞれ許容量が違いますね。
宮脇医師 ― 生物年齢検査は、自分の生活が合っているのかいないのか、その途中経過をみるものだと私は思っています。食事やお酒、過度のストレス、その他の環境、そういったものが自分の健康長寿へとつながるのか、今のままだと合っていないのか。長生きすれば結果として分かります、というのではなく、途中で把握していきましょう、というのが生物年齢検査の意義の一つです。
質問者 ― はい。
宮脇医師 ― 私の生活改善指導では、生物年齢検査の結果に加えて、エネルギー代謝遺伝子も測り、日々の食生活を専用のアプリで分析して、総合的な観点で指導を行います。エネルギー代謝遺伝子はいわゆるダイエット遺伝子とか呼ばれるものです。

質問者 ― カロリーと健康長寿には大きな関係があるのですね。
宮脇医師 ― そうです。ちなみに、遺伝子検査はあくまでも生まれた瞬間のポテンシャルだけを測っていて、何十年と生きた結果は反映されないものです。一般的には、生活の中で遺伝子の影響はせいぜい3割といわれています。一方、生物年齢検査は何十年と生きた結果の老化具合を反映しています。両者を測ることで、その人のポテンシャルと現在の老化具合が分かり、食生活もみれば指導をしやすくなるのです。カロリーを抑えると健康長寿になる傾向になることは科学的に正しいと言って間違いありません。
質問者 ― 他にも、ストレスチェックや運動のご指導のメニューもあると聞きましたが。
宮脇医師 ― そうです。ストレスを測る医療機器がありますので、それで日常のストレスを見える化します。疲れた日の終わりと、そうでなかった日の終わりと、実際にあなたのストレスはどうなのか。お酒を飲んで本当にストレスが軽減しているのか。そういうことを見える化して一緒に生活改善を模索するのです。運動と健康は私の専門分野ですね。
質問者 ― 生物年齢検査で、結果が若くでることもあるのですよね?
宮脇医師 ― もちろんです。若い結果がでると、ほとんどの人が嬉しいって仰いますね。自分の健康管理で間違っていなかったんだって。逆に年齢が上にでた場合でも、測ってよかったって皆さん仰いますよ。
質問者 ― 今日はお忙しいところありがとうございました。

宮脇先生

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